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強迫性障害OCDから知る抜毛症 原因になるストレスや治療法について

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このページでは、「強迫性障害(OCD)」と抜毛症の関係を、ストレス・原因・治療法などと一緒に分かりやすく解説します。

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強迫性障害(OCD)の概要

強迫性障害(きょうはくせいしょうがい、英語:Obsessive強迫観念–compulsive強迫行為- disorder無秩序=OCD)は、非合理的な行動や思考を、自信の意思に反して反復してしまう精神疾患の一種です。また、「強迫神経症」とも呼ばれています。

同じ行為を繰り返してしまう行動を「脅迫行為」とし、同じ考えを繰り返してしまう思考を「強迫観念」としています。衝動抑制障害のページで説明した、DSM(精神障害の診断と統計マニュアル)では、不安障害のカテゴリーに分類されています。患者の多くは1日1時間以上この「脅迫行為・強迫観念」に囚われているとされています。

 

強迫性障害抜毛症の原因や治療法脳内の伝達物質が影響

強迫性障害の原因は不明とされていますが、同様の症状が確認されている精神疾患を「強迫スペクトラム障害(OCSD)」とし、詳細が解明されていない分類のひとつとして研究がおこなわれています。このスペクトラム障害には、自閉症・アスペルガー症候群・チック・トゥレット障害・抜毛症・皮膚むしり症・自傷行為・身体醜形恐怖・摂食障害・依存症などが含まれています。

人口の約2%は、生涯のある時点において強迫性障害を体験するとされています。年間の患者数は全世界で1.2%程と発表されており、この半数は20歳以下で発症し、男女の比率はほぼ半数となっています。

抜毛症ストレス強迫性障害悩む女性

強迫性障害(OCD)の治療は心理療法によって行われ、

認知行動療法(CBT)…感情・思考・行動を患者本人が自身を観測、内容を把握し、強迫行動や強迫観念などの症状を改善に導く治療法。

曝露反応妨害法(ERP)…不安を感じていたり避けていた状況にあえて向き合うことで、悪いことは起きないという事実を学習すること。これの繰り返しにより、不安感を解消しながら脅迫行為も減らす治療法。

また、これらの他に薬物治療(SSRI)などが用いられ、治療せずに放置すると症状が数十年続く可能性があるとされています。

 

症状

強迫観念と脅迫行為

強迫観念と脅迫行為からなる強迫性障害の症状は、ストレスにより悪化する傾向にあるとされています。

抜毛症ストレス強迫性障害悩む女性

強迫観念「髪の毛を抜きたい」患者本人の意思とは関係なく不快感や不安感が生じ、頭に浮かぶこと(侵入思考)。この内容の多くは普通の人にも見られるものだが、普通の人がそれを大して気にせずにいられるのに対し、強迫性障害の患者の場合は、これが強く感じられたり長く続くために強い苦痛を感じている。

強迫行為「髪の毛を抜く」強迫観念を打ち消したり、振り払うための行為で、強迫観念同様に不合理なものだが、それをやめると不安や不快感が伴うためになかなか止めることができない。周囲から見て全く理解不能な行為でも、本人には何らかの意味付けが生じている場合が多い。

強迫性障害の患者の主要な問題は、患者の三分の一は強迫観念であり、残りの三分の二の患者は強迫行為とされています。

 

強迫性障害患者の心情

抜毛症の患者さんにも当てはまると思いますが、大半の人が自身の強迫観念・脅迫行為が奇異であるという自覚があり、人知れず悩んだり、羞恥心を持っている場合が多いとされています。これにより、家族や近しい周囲の人間にSOSを出すことも難しく症状が重症化・長期化するケースが多くなっています。原則として、この強迫観念・脅迫行為の対象は本人に対して向けられるものであり。これによって患者が非社会的な状況になっても、犯罪行為のような反社会的な行動に結びつくことはないとされています。

強迫性障害で悩む女性抜毛症の原因と治療法

強迫症状の内容には個人差があり、一人の患者が複数の強迫症状を持つこともあるとされています。また、日常生活におけるありとあらゆる心配事が要因となり得ることから周囲の人からの理解が必要になります。

 

強迫性障害の原因

生物学的要因

強迫性障害は神経症の一型とされていますが、神経症の原因とされるストレス(心因:心理的原因・環境的原因)よりも、大脳基底核・辺縁系・脳内の特定部位の障害や、セロトニンやドーパミンを神経伝達物質とする神経系の機能異常が推定され、これらが発症メカニズムとして有力視されています。ストレスフルな出来事のあとで発症するケースもあることから、きっかけを断言することは難しく、現状では、身体的要因と心的要因の蓄積によるものと解釈することがベストとされています。

強迫性障害衝動抑制障害脳内の伝達物質と抜毛症の関係

セロトニン…睡眠・体温調整・腸内運動などを司り、精神の安定に欠かせない神経伝達物質です。セロトニンの材料となるトリプトファンが欠乏すると、女性では脳内セロトニン合成量が男性の4倍も減少するという研究結果が出ています。

ドーパミン…運動調節・ホルモン調節・快の感情・意欲・学習などを司る神経伝達物質です。ドーパミンの機能異常は、注意欠陥多動性障害(ADHD)などとも関係性があるとされています。

 

心理的要因

強迫性障害・強迫性パーソナリティ障害の治療で知られるアメリカの精神科医、レオン・サルズマン曰く、強迫性格は、今日(こんにち)もっともよく見られるようになった性格であり、すべてをコントロールしようとし、それが可能であるという万能的な自己像をもつ点(生真面目な性格や完璧主義・潔癖症など)が特徴であることを指摘しています。

強迫とは、同じ思考を反復せざるを得ない強迫観念と、同じ行為を繰り返さざるを得ない強迫行為を指しますが、これらの症状の背後には強迫症者の持つ自己不全感が関与しているとされています。行為や思考を強迫的に反復して完全を期すことは、自己不信という根本的不安を防衛し、自己の完全性を維持することに繋がっています。

仕事や日常生活のストレスで抜毛症に悩む女性

心理的側面から見た強迫観念・脅迫行為は、完璧を追い求めた反動からくる無気力感や自己不確実感を克服しようとする無意識的行動パターンとも言えます。

 

診察と治療法

強迫性障害の治療法薬物治療抜毛症の原因と克服

診察

強迫性障害に見られる強迫症状は精神疾患の一つの入り口であって、背景には様々な病態が隠れている可能性があります。関連疾患として代表的な例は、うつ病・統合失調症・境界性パーソナリティ障害・摂食障害・チック症・トゥレット障害などがあり、その場合には強迫を生み出す基礎疾患の根本的治療が必要であり、さらなる鑑別が求められます。

 

治療法

精神療法

精神療法ではエクスポージャーと儀式妨害を組み合わせた、曝露反応妨害法が用いられています。

エクスポージャー「抜毛症の症状のきっかけになるようなストレス状態」…恐れている不安や不快感が発生する状況に自分を意図的に晒す。

儀式妨害「髪の毛を抜けないような状況」…不安や不快感が発生しても、それを低減するための強迫行為をとらせないという手法。

抜毛症の症状で悩む女性

これらを患者の不安や不快の段階に応じて実施し、そうすることで、「エクスポージャー後、時間が経過するとともに、不安や不快感が少なくなる」ということや、「エクスポージャー後に強迫行為をしなくても、実際には恐れていることは起こらない・強迫観念は、実際には気にする必要のないものだった」ということを患者本人が学んでいくという治療法です。

曝露反応妨害法でも用いることができますが、強迫観念が強い場合、薬物療法導入後に行動療法を行う方が成功体験が得られ易いとされています。

 

薬物療法

薬物療法としてセロトニン系に作用する抗うつ薬は強迫観念を抑えることが知られており、現在の日本では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬である、塩酸パロキセチン・マレイン酸フルボキサミン・塩酸セルトラリンもしくは三環系抗うつ薬である塩酸クロミプラミンなどが用いられています。

また、漢方薬も効果的とされており、柴胡加竜骨牡蛎湯・柴胡桂枝乾姜湯・甘麦大棗湯・桂枝加竜骨牡蠣湯・抑肝散・加味逍遥散・五苓散・六君子湯等漢方薬などが有効とされ、症状に合わせて使い分けています。

抜毛症ストレス強迫性障害治療法漢方薬

 

選択的セロトニン再取り込み阻害薬とは?

セロトニンの取り込みを阻害するという表現で誤解されがちですが…

シナプス前ニューロンから放出された神経伝達物質セロトニンはシナプス後ニューロンにあるセロトニン受容体に作用します。シナプス間隙に貯まったセロトニンは、セロトニントランスポーターにより再取り込み(吸収)され、再利用されます。

うつ状態にある人はシナプスにおけるセロトニンの濃度が低下し、セロトニン受容体にセロトニンが作用しにくい状態となっているという仮説があります。

選択的セロトニン再取り込み阻害薬は、セロトニンを放出するシナプスのセロトニントランスポーターに選択的に作用し、セロトニン再取り込みを阻害します。

これにより、結果的にセロトニン濃度がある程度高く維持されるようになるという効果があります。

 

抜毛症以外の強迫性障害症状

不潔恐怖・洗浄強迫

抜毛症ストレス強迫性障害のひとつ不潔恐怖戦場強迫

潔癖症とも言われています。手の汚れが気になり、手や体などを何度も洗わないと気がすまない思考から、体の汚れが気になるためにシャワーや風呂に何度も入る等の症状(ただし、本人にとって不潔とされるものを触ることが強い苦痛となるため、逆に身体や居室に触れたり清掃することができずに、かえって不衛生な状態に発展する場合もあります。手の洗いすぎから手湿疹を発症する場合もあり、患者によっては電車のつり革を触ることが気持ち悪くて手袋をはめて触ったり、お金やカード類も外出して穢れた、汚れたという感覚を持つため帰宅の度に洗う場合もあります。)

確認行為

確認強迫とも言います。外出や就寝の際に、家の鍵やガスの元栓、窓を閉めたか等が気になり、何度も戻ってきては執拗に確認する行為や電化製品のスイッチを切ったか度を越して気にする思考のことを指します。

 

加害恐怖・被害恐怖

自分の不注意などによって他人に危害を加える事態を異常に恐れる思考。例えば、車の運転をしていて、気が付かないうちに人を轢いてしまったのではないかと不安に苛まれて確認に戻るなどの行為。赤ん坊を抱いている女性を見て、突如としてその子供を掴んで投げてしまったり、落としたりするというような、常軌を逸した行為をするのではないかという恐怖も含まれます。

これに対して、自分が自分自身に危害を加えること、あるいは自分以外のものによって自分に危害が及ぶことを異常に恐れる思考。例えば、自分で自分の目を傷つけてしまうのではないかなどの不安に苛まれ、鋭利なものを異常に遠ざけるなど。過去に被害にあったのではないかと疑うこともあります。

 

保存恐怖(強迫的ホーディング)

自分が大切な物を誤って捨ててしまうのではないかという恐れから、不要品を家に貯めこんでしまうもの。本人は不要なものだとわかっている場合が大半のため、自分の行動の矛盾に思い悩む場合があります。昨今メディアに取り沙汰されている「ゴミ屋敷」などを引き起こしている症状もこれに当てはまるとされています。

 

不完全恐怖

不完全強迫とも言います。物を秩序だって順序よく並べたり、対称性を保ったり、本人にとってきちんとした位置に収めないと気がすまず、うまくいかないと不安を感じるもの。例えば、家具や机の上にある物が自分の定めた特定の形になっていないと不安になり、これを常に確認したり直そうとする等の症状。物事を進めるにあたって、特定の順序を守らないと不安になり、うまくいかないと最初から何度もやり直したりするものもあります。郵便物を出す際のあて先や、書類などに誤りがないかと執拗にとらわれる場合もあるため、結果として確認行為を繰り返す場合もあります。

 

強迫性障害についての感想

自分自身が抜毛症であると認識してから、よくこの強迫性障害の単語を目にする機会がありました。過去のトラウマやストレスが、一連の精神不安の原因と勝手に決めつけていましたが、今回この記事を書く中で、身体的要因が多く影響していることを知りました。

強迫性障害抜毛症克服治療や原因

性格や生活スタイルの改善は、頑張り次第だと思いますが、脳内の伝達物質はどんなに頑張ってもどうにもならないじゃん!というのが正直な感想です。

また、抜毛症がカテゴライズされている強迫性障害の中でも様々な症状があり、ひとつひとつを取り上げると普通の人(強迫性障害を知らない人)からすればと性格に難ありとされてしまいそうですが、根本的な原因が本人の意図しないところにあることを正しく理解してほしいと切実に思いました。

 

いきなり病院に行ったり、薬物療法を試みるにはまだ心の準備が出来ませんが、漢方薬やセロトニンを摂取しやすいサプリメントは検討してみてもいいかな?と思います!

 

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